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少し前に訪れた、ヒルマ・アフ・クリント展。
彼女は、「世界で最も古い抽象画家」とも言われる、
スウェーデンの女性画家です。

彼女は、単なる空想を描いていたのではなく、
“精神世界からの啓示”を受け取って、
「いつか自分が建てる神殿に飾る絵」として作品を描いていたのだそう。

その絵は、光のエネルギーと優しさに満ちた世界。

花や植物、アンモナイトの渦巻きや、
まるいモチーフたちが調和しながら広がっていて、
見ているだけで心地よく、

私は思わず、
「この絵をテキスタイルにして、身にまとえたら素敵だなぁ」
と妄想していました。

なかでも心を奪われたのが、畳4畳分ほどの大きさの絵が並ぶ部屋。
輪廻転生をテーマに描かれたシリーズ、
『10の最大物(The Ten Largest)/グループⅣ』です。

その空間にいる間は、
時間の流れを忘れて、ただただ見入っていました。

この部屋に出会えただけでも、
ここに来て本当に良かった、と思えたほど。

ヒルマは、自分の死後20年間は作品を公開しないよう
遺言していたそうです。

まるで、長い時を経て開かれた宝箱のような展覧会でした。

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